シプト・セドゥット:小さな貝に詰まった大きな美味しさ 🐚
- Ezlyna
- 4月17日
- 読了時間: 3分
マレーシアに来たばかりの方にとって、「シプト・セドゥット」を勧められると、少し戸惑うかもしれません。見た目は少し変わっていて、小さな円錐形の黒光りする貝が、ピリ辛のココナッツミルクソースに浸かっていることが多いです。でも、これは「食べてみるまでは分からない」マレーシアの名物料理のひとつです。
シプト・セドゥットとは?
シプト・セドゥットは直訳すると「吸って食べるカタツムリ」のような意味になり、実際にその名の通り、殻から中身をすする料理です。主に濃厚でスパイシーな「マサッ・ルマッ・チリ・アピ」(ココナッツミルクにターメリックと唐辛子を加えたマレー風カレー)で煮込まれます。
食べ方もユニークです。貝を手に取り、尖った方を口元に当てて勢いよくすすると、中から身が飛び出します。少し練習すれば、すんなり吸い出せるようになります。
村の定番料理
この料理は特に、ネグリ・スンビラン州、マラッカ州、ジョホール州など、マレーシアの農村地域で人気があります。道沿いの家族経営の食堂や、村のお祭りなどでよく見かけます。高級レストランではあまり提供されませんが、そこがまたこの料理の魅力でもあります。素朴で、心がこもっていて、地元らしさにあふれています。
多くのマレーシア人にとっては、家族や友人とテーブルを囲み、シプト・セドゥットをすすりながら会話を楽しんだ思い出がある料理です。少し手間はかかりますが、それもまた楽しさの一部です。
味わいは?
身はマイルドで少し弾力があり、アサリやイカに似た食感です。味の決め手はソース。クリーミーでスパイシーなココナッツソースが貝殻に絡み、濃厚で満足感のある味わいを楽しめます。料理によっては、香りづけにターメリックの葉を加えたり、辛味のバランスを取るためにレブン(竹の子の若芽)を入れたりすることもあります。
食事というより、体験
シプト・セドゥットは、ただの料理ではなく、地元文化とつながるための体験でもあります。フォークやスプーンを使わず、地元の人のように、殻をすすって味わう。最初は少しぎこちなく感じるかもしれませんが、慣れてくると夢中になる美味しさです。
マレーシアンリンクでは、こうした地元ならではの食文化を外国人の方にも体験していただくお手伝いをしています。ガイドブックには載っていないけれど、マレーシアの暮らしに深く根づいた料理や場所を紹介しています。海沿いの村を一緒に歩いたり、地元の人に愛される食堂で食事をしたり、マレーシアの“本当の味”を探すお手伝いをいたします。
シプト・セドゥットを試してみたい方は、ぜひお気軽にご連絡ください。上手なすすり方も丁寧にご案内いたします。

📷: ヌライシャムスズラ ロザイディ



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