マレーシアのラマダン・エチケット:駐在員が知っておくべきこと 🌙 🕌
- Ezlyna
- 3月17日
- 読了時間: 4分
ラマダンは、マレーシアのイスラム教徒にとって特別な月です。断食や祈りを通じて、精神的な成長や自己を見つめ直す大切な期間とされています。マレーシアで暮らす、または滞在する駐在員として、ラマダンの習慣を理解し、敬意を示すことで、イスラム教徒の同僚や友人、近隣の方々と良好な関係を築くことができます。ここでは、マレーシアでのラマダン期間中に心がけたいエチケットを紹介します。
1. 挨拶と気遣い
ラマダン期間中、イスラム教徒に「ラマダン・ムバラク」や「セラマット・ベルプアサ」(それぞれ「ラマダンおめでとう」「良い断食を」)と声をかけると喜ばれます。ラマダンが終わる頃には、「Selamat Hari Raya」や「Eid Mubarak」と言って、ハリラヤ・アイディルフィトリ(イード・アル=フィトル)の祝福を伝えましょう。
2. 公共の場での飲食は控えめに
イスラム教徒は、夜明けから日没まで飲食を控えます。非イスラム教徒に断食の義務はありませんが、人前での飲食や喫煙はできるだけ控えた方がよいでしょう。特に、断食中の人の前では配慮が求められます。食事をとる必要がある場合は、フードコートの仕切られたエリアやオフィス、自宅など、人目につきにくい場所で静かに食べるのが望ましいです。
3. 職場での配慮
ラマダン期間中、ムスリムの同僚は断食をしながら業務をこなします。そのため、日中のエネルギーレベルが変わることもあります。多くの企業では、ムスリム従業員に対して短縮勤務を認めたり、礼拝スペースを提供したりしています。会議や重要な業務は、午前中や昼過ぎなど、比較的体力がある時間帯に設定するのがよいでしょう。職場での理解と柔軟な対応が、お互いにとって心地よい環境づくりにつながります。
4. イフタール(断食明け)の招待
日没後の食事である「イフタール」は、イスラム教徒にとって特別な時間です。イフタールに招待された場合は、時間通りに到着し、食事の前に祈りの時間があることを理解しておくとよいでしょう。手土産として、デーツや果物、伝統的なクイ(マレー菓子)を持参すると喜ばれます。
5. 控えめな服装を心がける
ラマダン期間中、多くのマレーシア人は普段よりも控えめな服装を心がけます。非イスラム教徒に服装の厳格な規定はありませんが、モスクや政府の建物、ラマダン・バザールなどを訪れる際は、肌の露出を控えた服装が望ましいです。
6. 騒音を控える
ラマダンは、静かに精神を見つめ直す期間でもあります。マレーシアは活気あるナイトライフで知られていますが、特に住宅街では、夜の騒音に気をつけた方がよいでしょう。特に、夕方以降はイスラム教徒が礼拝に集中する時間帯なので、大音量の音楽やパーティーは控えるのが望ましいです。
7. タラウィーの礼拝とモスク訪問
ラマダン期間中、多くのイスラム教徒は夜の特別礼拝「タラウィー」を行います。そのため、モスクは通常よりも賑わいます。非イスラム教徒でもモスクを訪れることは可能ですが、事前にルールを理解しておくことが大切です。控えめな服装を心がけ、入場前に靴を脱ぎ、礼拝の時間帯の訪問は避けるようにしましょう。
8. 寄付やボランティアに参加する
ラマダンは、施しや助け合いの精神を大切にする時期でもあります。イスラム教徒は「ザカート」と呼ばれる寄付を行う習慣がありますが、非イスラム教徒でも、フードバンクへの寄付や炊き出しのボランティア活動に参加することができます。少しでも地域社会に貢献できる機会があれば、積極的に参加してみるのもよいでしょう。
9. 交通渋滞に注意する
ラマダン中は、特に夕方の交通渋滞が激しくなります。日没前には多くの人がイフタールに間に合うように帰宅するため、道路や公共交通機関が混雑します。移動の際は、時間に余裕を持って計画を立てるのがおすすめです。
10. わからないことは尋ねる
ラマダンの習慣について不明なことがあれば、遠慮せずにムスリムの友人や同僚に聞いてみましょう。ほとんどの人は、文化を理解しようとする気持ちを嬉しく思うはずです。尊重の気持ちを持ち、積極的に学ぶ姿勢が大切です。
マレーシアは多様な文化が共存する国です。ラマダン期間中の習慣を理解し、適切なエチケットを守ることで、より円滑な人間関係を築くことができます。
マレーシアンリンクでは、駐在員の皆さまがマレーシアでの生活をスムーズに送れるよう、文化体験や現地の情報を提供しています。イフタールの体験、ラマダン・バザールの探索、イスラム文化についての学びなど、より深い異文化体験をお手伝いします。

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